2015 Signage Cloud – ideas for Glascene® by AGC –

Signage Cloud - 旭硝子グラシーン®を活用したデジタルサイネージの提案 –

街のいたるところで見かけるようになったデジタルサイネージを、情報発信としての表示機能に加え、空間表現を担う装置としての新たな可能性を考える研究会に招待された。研究会には開発者および1980年代生まれの5人の若手建築家が参加し、AGC旭硝子の「Glascene_®(グラシーン)」や「infoverre®(インフォベール)」を用いた空間表現を提案するフォーラムが2015年11月に開催された。01

情報から環境へ 、屋根面に展開するグラシーン®

我々の提案した”Signage Cloud”は、ふと見上げると頭上に広がっている雲のような存在として、都市の環境を作り出し、同時に情報発信も行うようなデジタルサイネージとした。計画敷地は東京オリンピックに向けて巨大再開発が進む品川。駅を降りても目的地が分かりづらく、細長く大きな開発エリアは単調になりやすい。そこで駅前広場や歩行者デッキ、自転車置場などを対象に、情報案内装置として機能するsignage cloudや明日の天気を疑似体験できるtomorrow cloud、都市の物流量や人の流れを体感できるflow cloud、追いかけているうちに物語が進行するcinema cloudなどを考案した。

   

Signage Cloud

レンタルサイクルスペース:それぞれの自転車が戻ってくるまでの時間を色で表示し、刻々と全体の色が変化する02




   

駅前広場での混雑状況案内:電車各路線をキャノピーの密度に変換して表示する03

 

駅前広場での待ち合わせ:スマートフォン等と連動し、自分の居場所を水の波紋で知らせることができる04

 

   

Tomorrow Cloud

駅前広場での天気予報:未来の天気がルーフトップ一面に再現され、人々は待ち合わせなどをしながら数時間後の天気を体感する05


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Flow Cloud

歩行者デッキでの目的地ナビ:スマートフォン等と連動し、郵便局やカフェなどのアイコンが浮かび上がり、目的地へ誘導する07

 

歩行者デッキでのプラネタリウム:歩行者の軌跡をモーションキャプチャによって読み取り、データを光に変換して星空を表示し、プラネタリウムのような風景を再現する08

   

Cinema Cloud

広場などで展開する短編映画や企業広告09

具体的にはグラシーンでつくられたガラスルーフトップに、構造等に組み込んだプロジェクターから映像を投影する。明るい昼間は空や周囲の風景に溶け込み、木陰や暗い夜間には映像が浮かび上がる。長い遊歩道を歩いていると、さまざまなコンテンツが屋根面に登場し、歩きながら映像を体感でき、また自らのスマートフォンなどのデバイスを通して相互に応答するプログラムが展開される。駅という人や物が多く行き交う場所で、それらの流れや滞留といった都市的なエッセンスをダイナミックに体感できるものとし、また環境的な映像によって必要な情報を得られるようにすることで、デジタルサイネージの柔らかい都市空間への介入を提案した。